在留資格入管取次行政書士奮闘記(事例紹介)


 

在留資格の変更

「人文知識・国際業務」から「投資・経営」への在留資格変更が許可された事例
日本に来て10年になるC国のAさん。「就学」→「留学」から就労資格である「人文知識・国際業務(3年)」の在留資格を保持していた。
 仕事は通訳・翻訳と貿易関係。会社を設立して「投資・経営」に在留資格を変更したいとのこと。
 入管法(基準省令)上、「投資・経営」の在留資格を得るためには、その会社が2人以上の日本人、永住者等が常勤の職員として従事する規模のものであることが必要とされているので、自分1人でやるのでは無理か?との相談。
 これは法文上は2人以上の従業員が必要と思われるが、入管のガイドラインでは、いわゆる500万円ルールというものがあり、資本金として500万円以上を用意できれば、1人でもOKであることを説明。
 まず会社設立(資本金500万円)のお手伝いをして、相談を受けてから2週間で会社設立完了。
 引き続き在留資格変更許可申請。およそ3週間で「投資・経営」への在留資格変更許可が下りた。
 「投資・経営」はむずかしい資格で、用意しなければならない資料が多いが、事業計画がしっかりしており500万円の投資が可能なら、許可を得ることができる。
 2人以上の従業員を雇うという条件あるので、断念される方も多いと思われるが、本事例のように1人で会社を作っても変更許可は可能なので、会社設立を考えている方がおられれば、是非相談して欲しい。
「人文知識・国際業務」から「投資・経営」への在留資格変更が許可された事例 ~その2~
日本へ入国して9年。今の会社を辞めて、会社を設立したいとの相談に来た中国人Eさん。「人文知識・国際業務」3年の在留資格を持っており、在留期限まで9ヶ月あるとのこと。
2人以上の従業員を雇わなければならないのか?と懸念されていたが、入管のガイドライン、いわゆる500万円ルールを説明。500万円以上の投資はできるとのことなので受託。まず会社設立のお手伝い。
その後、東京入管に「人文知識・国際業務」から「投資・経営」への在留資格変更許可申請。「投資・経営」の場合、500万円の出資があり、しっかりした事業計画書を提出すれば、まず許可される。
問題なのは1年後の更新のとき。このとき会社の貸借対照表や損益計算書などの提出が必要となるが、大幅な赤字だと更新不許可になる場合がある。多少の赤字で、将来黒字にできる見通しがある場合は許可となるが、1年後が勝負となる。
申請から4日で変更許可。その後古物営業許可の仕事も依頼された。
「留学」→「人文知識・国際業務」の変更が許可された事例
2008年11月韓国人女性Sさん、来所。
現在大学生で2009年3月に卒業予定であり、T社から内定をもらっているが、在留資格変更はむずかしいと聞いており、自力でやるのは怖いので専門家に頼みたくて来たとのこと。
事情を聞くと、現在在籍している大学は某国立大学であり、入社が決まっている会社は上場企業であることがわかった。また、大学で専攻した学科が、法学であり、入社後法律関連の部署につくこともわかった。
こういう場合、よっぽどのヘマをやらない限り不許可にはならない。
会社に提出してもらう書類が結構あって、在留資格変更許可申請は12月半ばになったが、7日で変更許可が下りた。
なお、「留学」から就労資格への変更許可申請は例年12月から受理される。2008年は11月半ばから受理されていた。
また、在留資格変更許可が下りても、入管に提出している文書は大学の卒業見込み書なので、3月になってから卒業証書(原本と写し)又は卒業証明書を提出しないと許可の証印(シール)もらえない。
「留学」の資格で変更許可を申請したい方は、いつでも相談に乗ります。
「人文知識・国際業務」→「日本人の配偶者等」への変更が許可された事案
‘09.10月。今回はちょっと珍しい事案。就労資格から「日本人の配偶者等」への変更は、多くの場合日本人と結婚したケースである。相談を受けたのはO国籍のAさん。「人文知識・国際業務」の在留資格で日本に7年間在留しているが、この不況で現在の会社からやむなく退職。再就職先もなかなか見つからず「人文知識・国際業務」で在留期限まであと2年あるが、3か月以上就職先が見つからない場合、この資格は取り消されてしまうのか?身分系の在留資格に変更できないのか?との相談。
よく聞くと、もともと日本人であったのだが、O国で働いているうち、O国で暮らそうと考え、O国に帰化したとのこと。ただ日本で暮らす母親が一人でいるので、その面倒を見なければならないと常々思っていて、国籍はO国のままで、日本の会社に就職し、「人文知識・国際業務」の資格で在留していたということであった。
まず勤めていた会社を退職した場合、厳密には「人文知識・国際業務」の活動ができなくなるのだが、入管の取り扱いでは、その在留資格に与えられた在留期限までは適法な在留とみなされる。ただ身分系の在留資格に変更できるのなら変更したほうがいい。日本での活動に制限がなく、より安定的な在留となるからである。
そこでAさんの件だが、日本人の実子の場合、「日本人の配偶者等」への在留資格変更が可能である。「日本人の配偶者等」の「等」に該当するからである。この場合、日本人親は死亡していても構わない。出生した時、父または母が日本国籍を有していたことが条件なのである。
戸籍謄本(改製原戸籍)、出生届受理証明書、住民票等を私が取り寄せ、他の書類を添付して在留資格変更許可申請。4日で許可が下りた(在留期間3年)。
なお「日本人の配偶者等」で日本人の実子の場合、1年間の在留で、永住許可申請が可能となる。
「技術」から「投資・経営」への在留資格変更許可(手間取った案件)
‘09年9月に同業の行政書士を経て、在留資格の変更許可申請の相談があった。K国のAさんから事情を聴いたところ、現在「技術(3年)」の在留資格で滞在しているが、会社を設立する予定なので、在留資格変更許可申請手続きを頼みたいとのこと。必要書類などの説明をして別れた。
 その後‘10年になってもなんの連絡もなかったので、この依頼はキャンセルと考えていたところ2月になってAさんからTELがあり、変更手続きをお願いしたいとのこと。聞けば会社を設立したが、資本金100万円で設立したので、変更許可の条件を満たしているか不安であると。「投資・経営」の在留資格の条件として500万円以上の出資が必要であるとのガイドラインがある。これは基準省令で「二人以上の常勤職員を雇う規模のもの」と定められているところ、「規模」の解釈として導かれるものである。以前、入管の係官に、どちらが重要なのか問いただしたことがあるが、その回答は「500万円以上の出資」のほうが重要とのことであった。過去、私が取り扱った「投資・経営」への変更案件は、全て500万円以上の出資の条件を満たすものであった。
 Aさんの場合、この500万円ルールについては不知であったので、急遽400万円増資するように教示し、500万円条件を満たしたうえで2月中旬入管に変更許可申請をなした。実はAさんの在留資格「技術」の在留期限が目前に迫っており、綱渡りの申請であった。もっとも申請が受理されれば在留期限をすぎてもオーバーステイにならない取り扱いになっている。
 申請後、就労審査部門より書類追完の指示があった。提出した事務所の賃貸契約書の貸主は、他者から借りており、その契約書によれば転貸禁止の定めがあるので事務所確保が不安定であり、これを払しょくする原貸主の「承諾書」等を提出せよと。Aさんに確認すると、また貸しであることは全く知らなかったと。追完書類の提出期限日まで間がなかったので、その期限日にAさんを伴い、入管に出頭。期限の延長を申し出て1週間の猶予をもらった。
 Aさんは、いずれにしても事務所は手狭になったので、他に事務所を借りる予定であるとのことだったので、新しい事務所の賃貸契約書を提出することにし、提出期限内に契約書(写し)を追完した。
 申請から1カ月、契約書追完から1週間で在留資格変更が認められた。3月は入管が混雑するため通常より審査に時間がかかることは承知しているが、同様の案件で申請から1週間弱で許可が下りるケースが普通だったので、少し苦戦した案件であった。
「留学」→「日本人の配偶者等」への変更がスピーディーに許可された案件
2010年3月上旬、依頼人さんの紹介で日本人男性Aさん来所。中国人女性Bさんと結婚したので、在留手続きを依頼したいとのこと。
聞けばBさんは中国から「留学」の在留資格で来日し、Aさんと知り合って愛をはぐくみこの度結婚したと。Aさんは中国出身で4年前に帰化して現在日本国籍になっているとのことであった。本来「留学」の資格は、日本で学んだことを本国に帰って生かしてほしいという趣旨の資格なので、留学の目的を達したら本国へ帰還することを前提としており、変更は簡単ではない。
ただ結婚案件での「日本人の配偶者等」への在留資格変更許可申請の場合、極めて重要な身分関係なので、必要書類をきっちり揃え、説得的な「理由書」を作成、提出すればおおむね許可される。
Bさんはまだ学校を卒業していなかったので、卒業証明書を取得してから申請することにした。「留学」の資格は、経済的自立を前提にした独立した資格とされており、経済的依存関係にある「日本人の配偶者等」への変更の場合、留学の活動が終了していることの立証が必要だからである。
4月初旬に申請。わずか6日で在留資格変更が許可(1年)された。
Aさんは仕事が忙しく、休みを活用して当事務所にきてもらい手続を進めた。このように、平日に入管に行く余裕がない方の場合、是非取次行政書士に手続を依頼して欲しい。申請書作成、必要書類の収集、「理由書」の作成などにより間違いなく許可につながるからである。
ちなみに当事務所は、平日の夜間、土日祝日も営業しております。
「留学」→「人文・国際」の変更と「家族滞在」(更新)の同時申請
以前、帰化申請のサポートを受託した方の紹介で、中国人夫婦が来所。
夫(Aさん)が日本の大学に在学しており(「留学」)妻(Bさん)が「家族滞在」で在留しているケース。
Aさんは卒業目前で就職先が決まったとのこと。 事情を聴くとAさんは経営学部に在籍しており、就職先の会社(C社)は中古コンピューターの海外販売を主な業務とする会社であった。 Aさんの仕事の内容は、海外取引のサポート。この場合、「国際業務」に該当し、在留資格変更は可能と思われたが、C社が設立間もなく、規模も小さいのが若干の懸念材料であった。 ただC社は社長が実質一人で切り盛りしており、人手が足りないというのはプラス材料であった。
Bさんは「留学」の配偶者としての「家族滞在」。Aさんの在留資格変更が許可された場合、Bさんは「人文・国際」の配偶者としての「家族滞在」となる。 この場合、留学審査部門から就労審査部門へと入管内部で審査権限は移動するが、手続としては在留資格変更許可申請ではなく在留期間変更許可申請となる。 Aさんの変更許可申請とBさんの更新許可申請は同時にできるが、Aさんが不許可の場合、Bさんも不許可となる。
Bさんの在留期限が迫っていたので、ただちにC社と情報交換し、必要書類を収集、作成の上、入管に同時申請。申請から8日で許可され、3年の在留資格を得ることができた。
予想より早期に許可が下りた。入管手続は自分でやろうとすると、時間がかかるし、必要書類の遺漏で不許可となる場合があるので、是非、取次行政書士に相談して欲しい。
「短期滞在」→「技術」への変更手続き
2011年10月、以前「技術」→「投資・経営」の在留資格変更手続を代行した韓国人経営者Aさん来所。Aさんの会社Hで韓国人女性Bさんを雇用したが、現在Bさんは「短期滞在(90日)」で在留しており、「技術」に在留資格を変更したいとのことであった。
事情を聞いたところ、BさんのH社での業務内容はパソコンソフトの開発であり、Bさんは韓国の理系大学を卒業しており、韓国のIT技術者の資格も有しているとのこと。「技術」の在留資格該当性は満たしている。問題は、「短期滞在」から「技術」への変更が認められるかであった。
入管法は20条で在留資格変更につき定めているが、その3項で在留資格の変更は「変更を適当と認めるに足りる相当の理由」が必要とされている。ところが但書で「短期滞在」からの変更は「やむを得ない特別の事情に基づくもの」でなければ許可しないと定められている。
では「やむを得ない特別の事情」とは具体的には何か。一般的には「日本人の配偶者等」における婚姻事実はこれにあたるとされている。しかし、それ以外で、便宜上とか、一たん帰国するのは面倒だからという理由では認められない。そこで、いきなり変更申請するのではなく、在留資格認定証明書交付申請をし、認定証明書を取得した上で、それを添付して在留資格変更許可申請をすれば「やむを得ない特別な事情」があると認められ変更を許可するという運用がなされている。
Aさんに以上の事を説明し、まず「技術」の在留資格認定証明書交付申請をすることにした。通常この申請は、海外にいる外国人を呼び寄せる場面で行われるが、申請人資格で本人は除外されていないので、Bさんが申請人になれる。ただ、在留期限までに在留資格認定証明書が交付されないと、一たん帰国しなければならない。
さいわい申請後一か月で在留資格認定証明書が交付されたので、引き続き「短期滞在」→「技術」への変更手続きを行った。10日ほどで変更許可となった。
よく、「短期滞在」で来日して求職活動を行い、就職先が決まったので、就労ビザに変更したいというケースがある。この場合も、いきなり変更許可申請をしても許可されないので、まず在留資格認定証明書交付申請をする必要がある。
入管法及びその運用を熟知している取次行政書士に相談して欲しい。