在留資格入管取次行政書士奮闘記(事例紹介)


 

配偶者の呼び寄せ

フィリピン人女性と日本人男性との結婚
フィリピン人女性と結婚したので、呼び寄せ手続きを頼みたいとCさん来所。2人の間には0歳の赤ちゃんがいるとのこと(日本国籍)。
「日本人の配偶者等」の資格を得る方法は①在留資格認定証明書交付申請(呼び寄せ)と②短期滞在で入国し、「短→日・配」に在留資格変更許可申請がある。
ただフィリピン人女性の場合、短期滞在ビザはなかなか下りない。就労目的であると大使館(領事館)に疑われるからである。
このケースは真実の結婚であることを証明する添付書類が多々あったので、①の方法でも、そんなに時間がかからないと思われたので在留資格認定証明書交付申請をなした。
申請から1ヶ月後に認定証明書が交付された。以前は、同様のケースで3~4ヶ月かかることもあり、ここ1年で審査が早くなったようである。
日本中国人女性と日本人男性との結婚
事情をAさんから聞いたところ、全く問題がなかったので、在留資格認定証明書交付申請でいくことにした。
結婚案件の場合、短期滞在(いわゆる観光ビザ)で来日してもらい、「日本人の配偶者等」の在留資格変更許可申請をする手段もある。ノービザで来日できる韓国や台湾の方の場合は、このほうが早く在留資格を得ることができる。ただ中国や、フィリピンの方の場合、団体旅行を除けば、個人の短期ビザはなかなか発給してもらえない。結果、在留資格認定証明書の交付を受けるほうが回り道のようだが早く在留資格を得ることができる。
3年ぐらい前には、申請から許可まで3~4ヶ月かかるのが普通だったが、ここ1,2年は1ヶ月前後で許可が下りることが多くなった。
Bさんのケースは4月初めに申請したので、5月半ばぐらいには認定証明書が交付されるだろうと思っていた。ところが、5月になって入管から追加書類の要請が来た。出生証明書(中国の場合「出生公証書」)を提出しろというのだ。結婚公証書はすでに提出済みであり、入管で配布されている必要書類については過不足なく提出していた。入管の「日本人の配偶者等」の必要書類一覧には「本国の結婚証明書」は明記されているが、出生証明書については、どこにも記載はない。入管の窓口で交渉し、「戸口簿」の写しなら、すぐにでも提出できると説明したが、「出生公証書」を提出してくれの一点張り。たしかに、入管の必要書類一覧には末尾に「上記以外の資料を求める場合もあります」との記載がある。ただ、昨年の結婚案件では提出を求められなかった。
かなり不満があったが、私の基本方針として入管とは戦わないことにしているので、入管の要請をAさんに伝え、「出生公証書」を取り寄せてもらうことにした。「出生公証書」と日本語訳を提出して5日ほどたったところで在留資格認定証明書が交付された。
結局、申請してから1ヶ月と20日かかった。これでも以前のことを思えば早かったのだが、審査基準が変わったのか、審査が厳格になっている気がする。入管手続きは、その人の人生がかかっているのだから、先入観を持たずに審査してもらいたいと考える。
中国人妻の呼び寄せ(結婚から申請まで長期間空いた事例)
‘08年8月中旬、Aさん(日本人男性)HPより問い合わせ。中国人女性Bさんと結婚する予定だが、手続きがわからないとのこと。
中国人との結婚の手続きは、相手が日本にいる場合と、中国にいる場合とでは異なる。前者は日本の方式(証人二人など)で、相手の独身証明書(婚姻要件具備証明書)を添付して婚姻届を市区町村役場に提出するだけで足りる。その後中国大使館領事部に報告的届出を行う。後者の場合、日本人が中国に行って、中国方式で結婚するわけだが、これが結構面倒。まず日本人の独身証明書を取得(於・法務局)。次にその独身証明書を外務省領事課で認証してもらう(翌日以降交付)。その認証書類を翻訳して在日中国大使館領事部(or領事館)に持って行き中国の認証をもらう(翌日以降交付)。その後中国に渡航し、中国国内で結婚手続きをする。帰国後、日本の市区町村役場に報告的届出(証人、中国人の署名不要)を行う。これで結婚手続きは完了だが、さらに中国人妻を日本に呼び寄せるには「在留資格認定証明書交付申請」が必要である(於・入国管理局)。
Aさんの場合、なかなか平日に時間が取れないとのことで、日本国内で行政書士が各種書類を収集できる権限がある事柄については私が代行した(中国領事館への申請は本人出頭が必須。受け取りは代理できる。)必要書類を携え、9月にAさんが中国へ渡航し、中国国内で結婚手続きを完了した。
その後、「在留資格認定証明書交付申請」の手続きに入るわけだが、Aさんは本籍の変更が未了なので、それが済んでから手続きを依頼するとの連絡。ところが多忙なAさんは、なかなか本籍変更ができず、本年(‘09年)8月末になって連絡が来た。ここから申請に必要な書類を収集、作成して結局申請できたのが10月末。結婚から1年も経過してしまった。こういったケースはまれなので、果たして入国許可されるか若干の不安があった。時間がかかったわけを丁寧に説明した「理由書」を添付。手紙、通話記録、写真などもつけた。
申請から1ヶ月(途中追完書類の催促あり)、無事認定証明書が交付された。外国人配偶者を呼び寄せる手続きの際、重要なポイントは、真実の結婚であることと、経済的に問題なし(扶養能力あり)の2点である。Aさんの場合、結婚から1年経ったことで、逆に真実の結婚であることの証明書類を多く添付できたのが奏功したのかもしれない。